フェア(公正)とイコール(平等)
日本人はフェア(公正)とイコール(平等)を混同している人が大勢います
息抜きに大学院生の指導とか悩みとかに触れているサイトを巡回していて,インパクトがあり,ナルホドと心に落ちたフレーズ.
毎年,
研究室に来ていない・貢献しない人が何もペナルティを受けていない(ので真面目にやっている自分がアホらしい)
と不満を漏らす学生が居て,そういう人にはいくら「その分,他の人が成長するチャンスを得ている」「もし就職した後,取引先でそういう人にあったらどうなるか想像に難くないよね」「教育機関だから罰することはできない」と言っても*1解決策にはならず,何故そういう認識の違いが出るんだろう,と悩んでいた.
その悩みとこのフレーズが共鳴して,頭より先に心で感じることができた.
このエントリを書きながら,なぜ心で感じることができたんだろう,と言葉にしてみる.
たぶん,そういう不満を持つ人は,上記のような現状を「アンフェアだ」と感じ,不満を溜めているのだろう.
真面目に研究活動をしている自分には褒美はなく,不真面目な人に罰がない,と.
そういう人には,「成長の機会を得られた」と言っても通じないわけで.褒美やメリットを求めて活動しているのですか? と問い詰めたい気持ちをぐっと抑えるわけですが.
不満の根底には,イコールな扱いを求めていて,「研究態度」が「イコールではない」のだから,待遇が「イコール」なのは可笑しい*2,ということなのだろう.
実際には,「機会(チャンス)は平等」(フェア)であって,そのチャンスを活かせるかどうかは本人次第なわけで.